神経は中枢神経、抹消神経に分けられます。
中枢神経とは脳や脊髄(せきずい)の事です。
それ以外の、全身に広がっている神経を抹消神経と言いわれ、以下のように分けられます。
◼︎抹消神経→体性神経・自律神経
◼︎体性神経→感覚神経(知覚神経)運動神経
◼︎自律神経→交感神経・副交感神経
真皮層には皮膚が感覚を感知する為の感覚神経と血管や起毛筋、汗腺などをコントールする自律神経が分布しています。
皮膚には触覚、圧覚、痛覚、温覚、冷覚の受容体があり、感覚神経により大脳に伝えられます。
これらの感覚は複数種の受容器で認識されると考えられておりますが、一般的には以下のように分けられます。
◼︎自由神経終末
痛覚の受容器で温度も感知する。受容野は広く、順応速度は遅い。真皮上層から乳頭層に多くみられ、表皮内にも存在します。
◼︎メルケル盤
圧覚、触覚の受容器で受容野は狭く、順応速度は遅い。表皮基底層に存在し、指、口腔粘膜、皮丘部分に多く分布しています。
◼︎マイスネル小体
触覚、圧覚の受容器で低周波の振動も感知する。受容野が狭く、順応速度は速い。乳頭層に存在し、手掌、唇、外陰部などに多く分布しています。
◼︎パチニ小体
触覚、圧覚の受容器で高周波の振動も感知する。受容野は広く、順応速度は非常に速い。真皮深層から皮下組織に存在し、手掌、足底、外陰部などに多く分布しています。
◼︎ルフィ二小体
温覚の受容器で皮下組織に多く存在する
◼︎クラウゼ小体
冷覚の受容器で圧覚や触覚も感知する。唇などの粘膜や真皮層に多く存在する。
自律神経とは、循環、消化、呼吸、排泄、免疫などの機能を調整する生命維持には欠かせない神経です。
間脳の中の視床下部が自律神経の調整を行う中枢となっており、自分の意思とは無関係に働き続けています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、この二つは、一つの器官に対して以下のように互いに相反する働きをしています。
バランスが崩れると様々な疾患や心身の不調にも繋がります。
◼︎交感神経
起きて活動している時に優位になる、アクセルのような役割。
器官を興奮させ働かせます。
緊張した時、興奮した時、ストレスが生じた際に優位になります。
◼︎副交感神経
眠っている時に優位になるブレーキのような役割。
器官を穏やかな状態に戻します。
リラックスしている時、休息している時に優位になります。
◼︎自律神経の作用
【心拍】
交感神経‥増加
副交感神経‥減少
【血圧】
交感神経‥上昇
副交感神経‥低下
【気管】
交感神経‥拡張
副交感神経‥収縮
【消化】
交感神経‥抑制
副交感神経‥促進
【血管】(皮膚)
交感神経‥収縮
副交感神経‥拡張
【血管】(心臓周囲)
交感神経‥拡張
副交感神経‥収縮
【筋肉】
交感神経‥緊張
副交感神経‥弛緩
【起毛筋】
交感神経‥収縮
【汗腺】
交感神経‥汗を分泌
血色の良い肌にする為にも、交感神経による血行不良を防ぎ、副交感神経を優位にさせ、代謝を促進する事が必要です。