表皮と真皮の境目には、基底膜があり
その下に真皮層が存在します。
表皮を支える15-40倍の厚い層で、真皮乳頭層、乳頭下層、網状層の3層構造です。皮膚の弾力やハリの源となり、皮膚や表情の伸縮、屈曲などの運動に関与しています。
表皮突起が真皮側に向かって食い込む部分で毛細血管と知覚神経末端に富んでいます。年齢を重ねるにつれて、突起が減り表面積が減少すると、表皮への酸素や栄養供給が滞ることがあります。
表皮突起末端より下方で真皮上層の脈管・神経系に富む部分のことを言います。
真皮の大部分を占め、下部は皮下脂肪組織に接します。 網状層の膠原繊維は網のようにからまっており、乳頭層の膠原繊維よりも規則的に配列しています。
太い繊維成分に富むため、皮膚の張りに重要な役割を果たします。 日焼けをしてUVAにてダメージを受けると、シワや原因に。
真皮内を分かりやすくベッドマットレスで例えます。
◼︎コラーゲン繊維
スプリングの部分で真皮層の70-80%程を締めているタンパク質の膠原繊維。
お肌のハリに弾力を保つ他、外部からの衝撃から保護する働きがあります。
◼︎エラスチン繊維
スプリングを繋ぐ部分でコラーゲンを支えているタンパク質の弾性繊維。
弾力やしなやかさを保つ働きがあります。
◼︎基質
コラーゲンやエラスチンで作られたスプリングの中にあるスポンジやクッション部分です。ムコ多糖(グリコサミノグリカン)などのゼリー状の成分で主成分はヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸などです。
ハリや弾力を保ち、水分保持力も高くお肌の潤いを保つ働きがあります。
◼︎線維芽細胞(せんいがさいぼう)
線維芽細胞はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などを産生する細胞です。これらを産生するだけでなく細胞分裂によって絶えず新しい線維芽細胞を増やし続けています。
ケガなどの衝撃で組織が傷付いた場合にも、大量のコラーゲンを産生し傷の修復を助けます。
また、加齢により線維芽細胞の働きが衰えるとハリ、弾力が失われ、真皮の水分量も減少していきます。
その他、真皮層にはリンパ球、肥満細胞や免疫に関与するマクロファージ(白血球)、線維芽細胞を生み出す真皮幹細胞なども見られます。